Ⅰ．Ｄａｔａ
イラスト：ふーみ
Ⅱ．Ｓｃｏｒｅ
「新米錬金術師」と言っても、いわば新米魔女っ娘の奮闘記なので、ファンタジー度は満点の「５」。極めて正当な魔女っ娘物語なのでエッチ要素とギャグ要素は無くそれぞれ最低点。僕的に魔女っ娘にはトキメキがあるのでキュンキュン度「２」。ラノベとしては面白くないと思うけど、僕的には大好きな正統派の物語なので、総合判定は極めて「４」に近い「３」としておきます。
Ⅲ．Ｉｍｐｒｅｓｓｉｏｎ
表題に「店舗経営」とついているので、「もしドラ」的あるいは経済小説的な物語かと思って読み始めたのですが、錬金術師の学校を出たばかりの主人公が、辺境の村で錬金術師のお店（魔法用品店と言った方がいいかも）をはじめて、周りの人達と共に成長していく物語でした。錬金術師は、大変な勉強して学校を卒業しないとなれないエリートで、その錬金術師が事務所を持つ物語なので、いつかは自分の事務所を持ちたいともがいている僕にも通じるものがあって、簡単に主人公に感情移入することができました。
そして、読み終えた後にスカッとした気持ちになれるのは、主人公である新米錬金術師さん（これがまた可愛らしい女の子に描かれているのです）が、実はすごい能力を持っていて、その上とっても強くて正義の味方だからでしょう。言ってみれば、水戸黄門みたいなお話です。なんてったて、よぼよぼのお爺さんが悪代官をこてんぱんにやっつけちゃうんですから。よってこの本は、「魔法使い水戸黄門」とでも言える本で、日本人ならば誰でも大好きになってしまうストーリーに仕上がっていると言って良いと思います。
