Ⅰ.Data
イラスト:和錆
ページ数:351
Ⅱ.Score
こんなに素晴らしいスコアになったのは初めてではないかと思います。なんでこうなったかと言うと、このラノベに、エッチ、ファンタジー、ギャグ、キュンキュンのすべての要素が網羅されているからです。キュンキュン度だけ低いのは、主人公のサキュバスが、勇者様一筋じゃないからです。ま、サキュバスっていうのはそういう存在なのかもしれませんが。
Ⅲ.Impression
「サキュバス」って知ってましたか?僕はこんな素晴らしい魔物がいたことをこのラノベを読むまで知りませんでした。Wikipediaによれば、「サキュバス」とは「女夢魔」あるいは「女淫魔」と訳されるそうです。漢字にするとよくわかりますよね、サキュバスがどんな魔物なのか。けれども、サキュバスはどうやら男性の精力を搾り取る悪い奴のようです。というわけで、このラノベの主人公も勇者様にくっつこうとして、勇者様に疎んじられています。でもそこがまた可愛らしいということで、恐ろしい悪魔を親しみやすいキャラクターに変換したキュートなサキュバスが主人公のラノベです。
でも可愛らしい悪魔と言っても、男漁りばかりしていては嫌ですよね。で、このサキュバス、勇者様一行の女騎士や聖女様にもベタベタ。しまいにはそのベタベタでギャングまで退治するのですが、このギャングのボスも女ボス。勇者様以外には男が出てこないところ、高い評価に値します。
難点を言えば、このラノベ、現在と過去が交互に語られる構成となっています。最初は登場人物の紹介のためかなと思っていたのですが、巻末の方は少々カオス。
でも総じてよくできたラノベだと思います。