いまむぅのラノベ大好き!

ラノベとは、ライトノベルの略。最近はアニメ化されるラノベも増えています。もちろんアニメ化されていないラノベでもおすすめのラノベは沢山あります。記事の中からお気に入りのラノベが見つかりますように。

碧空のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート

Ⅰ.Data

ページ数:355

Ⅱ.Score

f:id:imamu_u:20200224115944j:plain

いわゆるラノベではなかったようで、エッチでもなければギャグ要素も入っておりません。でもやっぱりプロの小説家の先生の作品ですので、そんじょそこらのラノベとは違い、立派な文学作品なので、総合評価「4」としました。

Ⅲ.Impression

だって、ラノベだと思うじゃないですか。「光文社キャラクター文庫」これがラノベでなくてなんだというんですか。「自衛隊」ってワードにも惹かれて購入してしまいました。読んでみると、まず、ラノベに必須の萌え萌えイラストが入っていません。表紙だけ見るとそれなりの期待は持てたのですが、、、。そして、あまりにも文章表現がしっかりしていて、ラノベというより純文学。不思議に思ってググってみると、、、福田先生、大変失礼いたしました。なんと数多くのサスペンスを世に送り出しておられる大御所の先生でした。存じ上げなかった自分を恥じ入るばかりです。

さて、ググってみて不思議に思ったのは、先生の経歴に「自衛隊勤務」というのがないことです。だって、音楽隊とはいえ、これだけ自衛隊の内情を描写できてるんですよ。誰だって自衛隊経験者だと思うじゃないですか。でも、巻末の解説を読んで納得しました。福田先生の小説は徹底した「取材」によって稀有のリアリティを生み出していたのです。先生の自衛隊取材に基づく作品には、他にも「迎撃せよ」などのシリーズがあるようで、後ほど是非拝読させていただきたいと思っております。

なお、本作は短編集とも言える作品で、サスペンス作家福田先生の作品であるため、それぞれの物語に謎解き要素があります。でもその謎は、何れもほっこりとした結末となっており、「キャラクター文庫」というだけあって、ラノベに近いサスペンスといった作品であることを申し添えておきます。