いまむぅのラノベ大好き!

ラノベとは、ライトノベルの略。最近はアニメ化されるラノベも増えています。もちろんアニメ化されていないラノベでもおすすめのラノベは沢山あります。記事の中からお気に入りのラノベが見つかりますように。

触手魔術師の成り上がり

Ⅰ.Data

作者:飯田 栄静

イラスト:〆鯖 コハダ

初版:2020年3月30日

ページ数:259

Ⅱ.Data

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「触手」と聞いただけでエッチに感じるのでエッチ度「4」、主人公の男子が女子寮に女子と相部屋になる話だけれど、「触手」がキュンキュンを相殺してしまっているのでキュンキュン度「2」、ギャグ的要素も少ないのでギャグ度「2」、総合「3」としておきます。ただし、「触手」を除けばしっかりとしたストーリーだし、大好きな〆鯖 コハダ先生がイラストを担当されているので、かなり「4」に近い「3」です。

Ⅲ.Impression

皆さん、「触手魔術師」なんて聞いたことありますか?僕からすると、そんなの絶対あり得ないでしょ、ってやつで、同人誌などではマニアの垂涎の的だという「美少女触手」とファンタジーものの定番である「魔術師」を無理やりくっ付けたくだらん作品だろうと思っていました。僕も自分は根はスケベだとは思っていますが、美少女が触手に絡まれるのを喜んで見るほどディープではないので、物語の前半は主人公の触手が「暴走」する場面ばかりだったので、思った通りだと思って辟易としていました。だいたい、美少女触手が好きな人ってどんなんだろうと思っちゃいます。たぶん、居酒屋で美少女がイカゲソを口にしただけで興奮してるんだろうなぁとか思って、うわっ、キモイとかなっちゃいます。

でもこの物語、後半からは主人公も触手を暴走ばかりさせなくなってきますし、女子の友情と姉妹の愛情がテーマの高尚な物語に昇華していくのであります。

そして物語の最後に、主人公の触手魔術師は姉の深い愛情に気付いたルームメイトの女の子を守るため、ある方法で主人公の触手魔術を真似た悪者と戦うわけですが、この戦いにおける主人公の触手に対する愛情と言ったらハンパない。触手なんてどんだけマニアックなんだと馬鹿にしていた僕でさえ、主人公が「触手を愛していない人間に、僕は絶対に負けたりしないっ!」というセリフを吐いたときは、胸が揺さぶられる思いがしました。そしてこの物語を読み終えた時、僕はこう思いました。

なんて触手って素晴らしいのだろう。美少女触手バンザイ!